クラウドファンディングのリターン設定【これだけはやってはいけない3つのこと】

クラウドファンディングにはいくつかの種類があります。
例えば……
- 寄付型クラウドファンディング(寄付のみでリターンなし)
- 投資型クラウドファンディング(リターンが配当金)
- 購入型クラウドファンディング(物やサービスをリターンとしてお返しする)
大きく分けるとこんな感じ。
その中でも、僕らに一番接点があるのが……
購入型のクラウドファンディング
と呼ばれるタイプのもの。
支援した額に応じてリターンと呼ばれるお返しがGETできる、アレです。
たくさんの支援が集めることができるかどうかは、リターンの内容によって決まる!と言っても過言ではありません。
それなのにっ!!リターンを上手く設定できていないプロジェクトをよくよく見かけます。
ということで、今回は「こんなリターンはアカン!」を実例っぽい感じをもとに、お伝えさせていただきます。
ということで早速いってみましょう!
リターンの数が多過ぎてわかりづらい
これは一見、リターンの選択肢が増えるので支援者的にも「アリ」なような気もしますが……得策ではありません。
なぜか……
もうこれは単純にリターンの数が多くなると、全体的にわかりづらくなり選んでもらえなくなるからです。
以前にも「ジャム理論」として説明させていただきましたが、人間は選択肢が多くなり過ぎると脳みそがパンクして選ぶのをやめてしまう習性があるんです。
そうなってしまったら完全アウト。
また、クラウドファンディングのプロジェクトページを閲覧する際も、パソコンではなくスマホで閲覧することが多くなりました。
そこでリターンがたくさんあると、画面をよりたくさんスクロールしなくてはいけない「手間」が出てきてしまいます。
この「手間」というのも人間様は大嫌い。
「こないだ気になったリターンを申し込もうかな」
なんつってスマホの画面から探してみるけど、全然見つからない……。
その瞬間に「あーもう手間だし、いいや」となり支援するのを諦めてしまいます。
完全なるアウトの瞬間。
また……
- そもそも説明文がわかりづらい
- 写真がなくてイメージできない
- 内容がパッと入ってこない
などのトラブルが考えられます。
これに関しては自分が支援者の立場になり、どんな写真があってどんな説明文なら支援したくなるだろうか……を考えればすぐに改善できますよね。
これも人間の特性なのですが……
理解できないものは拒否する
という脊髄反射が作動しますので、ここはかなり慎重になるべきです。
神は細部に宿るってやつ。
リターンの値段が高価すぎて選ばれない
これも気をつけたいところですね。
クラウドファンディングという性質上、リターンとなる商品やサービス自体の値段に「支援の気持ち」が、加わったお値段設定になるわけですが……それにしても高価すぎるというリターンを見かけます。
物やサービスの値段というのは、あってないようなもの。
ブランド品なんて、そうですよね。
ユニクロで2.000円出せば、そこそこのTシャツを買うことができます。
しかしブランド品であれば10.000円もするTシャツも、同じTシャツとして売れちゃうわけです。
有名デザイナーがデザインしたのなら、その値段設定でもOKかもしれません。
が、素人がデザインしたTシャツにクラウドファンディングとはいえ、そこまでの値段は無理ゲーっしょ……というのが僕の見解です。
このあたりのバランス感覚もクラウドファンディングを成功させるか否かの要因になりますね。
それと「高価すぎる」というのもひとつの問題ですが、反対に「安すぎる」というのもいかがなものか……と。
- 500円
- 5.000円
同じ「支援」という形で労力も同じですが、金額が10倍ちがいます。
支援者にとって「いくらのリターンを支援した」ということも大切ですが、それ以上に大切なのが「このプロジェクトに支援をした」という事実。
さらにその事実に付随する「満足感」ですよね。
そのあたりを考えると500円で得られる満足感と5.000円で得られる満足感って10倍以上の価値があると思うんです。
安いリターンをわざわざ用意するのは、そのあたりの観点から考えると賢い施策ではないのかなぁ……と個人的に思います。
そもそもリターンに魅力がない
す、すいません。
ここでも「Tシャツ」リターンをやり玉にあげさせていただきます。
Tシャツのリターンを考えていた方……あきらめましょう。
それは間違いなく悪手っす。
さきほどお伝えした通り、普通に考えて素人がデザインしたTシャツなんてよっぽどのことがない限り売れません。
ミュージシャンがよく、ライブやフェスなどでオリジナルTシャツを販売することがありますが……アレはめちゃくちゃ相性がいいです。
街で着るのはさすがに厳しいかもしれませんが、次のライブの時に着ていくことができます。
またファンの間ではこのライブTシャツが非常に価値のあるコンテンツになります。
古いライブTシャツを持っていれば、それだけ「古くからのファン」ということを周りにアピールすることができるんですね〜。
着ているTシャツが古ければ古いほどファンとしての「優位性」が保たれるというわけ。
ではクラウドファンディングのオリジナルTシャツの場合はどうでしょうか。
もうおわかりですよね。
クラウドファンディングのリターンのTシャツ(素人デザイン)なんて、どこに着ていくっていうんですか?
タイミングがあるとすれば、クラウドファンディングが終わったあとの報告会くらいじゃないかと。
それか夏の間のパジャマになるのがオチかと。
さらにさらに、これは僕もよくTシャツを自主制作するのでわかるのですが(作るんかいっ!)、意外とコストがかかります。
わかると思いますが、こういったものは枚数が増えれば増えるほど「安く」作ることができます。
逆に少なければ少ないほど高くつきます。
クラウドファンディングのリターンで設定して、一枚しか売れなくてもちゃんと制作しなければいけません。
圧倒的なコスパの悪さ。
これを悪手と言わんとして、なにを悪手と言いましょうか。
「歩」の前に「飛車」を置くようなもんです。
絶妙な例え。
クラウドファンディングのリターンで【これだけはやってはいけない3つのこと】まとめ
一番のポイントは……
あなたが欲しくなるようなリターンをつくる
ということに集約されそうな気がします。
なんだかんだ。
ガンダーラ。
自分が欲しくなるようなリターンを用意することができれば、単純にワクワクするじゃないですか?
そういうことだと思うんですよね、本質的に。
あとはこれも何度も何度もお伝えしていますが、上手くいっている他のプロジェクトを参考にすることですね。
素直にそれができるかどうか……が、鍵を握ります。
成功という名の扉を、その鍵で開けるのは、あなたですっ!!