「ラブレターに必要なのは文章力じゃなくて〇〇力」ペルソナ設定とは!?
ラブレターって書いたことありますか?
僕はどうかな~小学生のころに書いたことがあったような……なかったような。
書いたことがある人ならわかると思いますが、めっちゃ悩みますよね。
- 自分の想いをどう伝えるか
- どれくら好きなのかを、どう表現するか
- あなたと今後どうなりたいのか
というラブレターの中身はもちろん大切ですが他にも……
- 手紙自体をどんな材質の紙にして、どんな入れ物に入れるのか
- どういうスチュエーションで渡すのか
- ラブレターのレスポンス(反応)をどうもらうか
このあたりの演出要素や、どうやって手紙の返事をもらうのかも重要ですよね。
……ここまで考えている小学生がいたら怖いですね(笑)。
でもね、これって「ビジネス広告」でも、とても使えるエッセンスなんですよ。
顧客に対するチラシでのアピールとかホームページとかSNSでの発信などですね。
例えば、あなたが美容室を経営しているとして、新聞の折り込みチラシを使って顧客へのアピールするとしましょう。
そこで考えるわけです。
- どんなデザインにしたら、たくさんの顧客に注目してもらえるか
- どんな文章にしたら、たくさんの顧客の気を引けるのか
- どんな写真を使ったら、たくさんの顧客の目にとまるのか
普通だとまずはこんな風に考えてしまいがちですよね。
ノンノン、メンズノンノ、女優のノン、それじゃダメやで。
この記事のもくじ
……ここが落とし穴
いままでは「どれだけたくさんの顧客に届けられるか」が、広告の価値基準の「ものさし」として使われてきました。
これはTVでCMが打てるような大企業であれば、まだこの価値基準が適用されるかもしれませんが、個人経営の美容室が広告を打つ際には得策とは言えません。
万人受けを狙った広告はどうしても内容が薄くなってしまいます。
100000人に広告できる資金があれば、1人くらい集客できるかもしれませんが、個人経営ではそうはいきませんよね。
1000枚チラシを出したら50~100人(5~10%)くらいは何らかの反応が欲しいところ……いや、むしろこれだけ反応があれば大成功と言えるでしょう。
そんな時に使えるのが『ラブレター作戦』です。
これからの時代はラブレターのように「たったひとり」に届けたい!と思いを込めたメッセージが『万人の心に刺さる時代』になります。
ラブレターfromあなた
ラブレターって「好きな人のことだけを想い」「その人だけに伝わるように」脳ミソをフル回転して書きますよね。
あーでもない、こーでもないと何度も何度も書き直します。
一文字一文字にあなたの想いと魂が乗り移り、ラブレターの内容を超越したメッセージ性がそこに宿るわけです。
だから、伝わるんです。
たったひとりのことを想い、何度も何度も書き直された文章だからこそ伝わるものがあるんです。
チラシにも同じことが言えるとは思いませんか?
万人受けするようにつくり出された薄っぺらい美辞麗句よりも、血と汗が滲んで匂い立つような一言一句の方が、読んだ人の心を揺さぶるとは思いませんか?
このようにひとりの顧客を想定して「どのようにアピールすれば最大限に伝わるか」を考えることをビジネス用語で『ペルソナ設定』と言います。
くわしくは、こちらの記事を参考にしてみてください。
この視点ってめっちゃ大事だと思うんですよね。たったひとりに伝わらないモノが、たくさんの人に伝わるわけないじゃないですか。
愛だろ、愛っ
僕も最近までたくさんの人に読んでもらうことを想定してブログ記事を書いていました。
でもね「優れたブログ記事」や「思わず目が止まるツイッター」のつぶやきって、めっちゃ『ラブレター』なんですよね。
愛に溢れとるんです。
「こんな人に届けっ!」という明確なペルソナ設定があり、その人物の胸を射抜くようなメッセージ性が込められているんです。
おもしろいもんですよね。
たくさんの人に伝えようとすればするほど、伝わるものも伝わらなくなり
たったひとりに伝えようとすれば、たくさんの人に伝わるようになる
これを理解できれば、ブログやツイートの内容もより深みを増して、あなたが本当に伝えたことがよりたくさんの人に伝わるようになります。
実践!ラブレターの書き方
では具体的にどんなことをペルソナ設定して顧客への「ラブレター(チラシ)」を作ればいいのか?
さきほどの美容室チラシの例で考えてみましょう。
まずはチラシの内容を届けたい顧客を想像するのが大切ですよね。
誰に書くかはっきりしないラブレターなんてありえないですからね。
- 名前
- 年齢層
- 性別
- 職業
- 住んでいるところ
- 家族構成
こういう基本的なところは、まず押さえておきたいところです。
それにプラスしてもう少し踏み込んで考えてみましょう。
- カットしたいのか
- パーマをしたいのか
- カラーをしたいのか
- 成人式があるのか
- 同窓会があるのか
- 結婚式があるのか
- 短くしたいのか
- 整えたいだけなのか
さらにそこから顧客が「どうなりたいのか」まで汲み取れるとパーフェクト超人ですよね。
- モテたい
- きれいになったねと言われたい
- 若く見られたい
- 暑いからサッパリしたい
- 美容室でおしゃべりしたい
- リラックスしたい
- 髪が伸びて邪魔なので切りたい
顧客の本当のニーズにまで光を当てることができれば、おのずとラブレターの内容は決まってくるはず!
では、この内容をもとに実際に「ペルソナ設定」してみましょう。
いざっ!ペルソナ設定
- 佐藤千明
- 年齢 41歳
- 性別 女性
- 職業 事務のパート
- 住んでいるところ 南魚沼市内
- 家族構成 夫・中学2年の息子・小学生6年の娘
- 近々、大学の同級生の結婚式がある
- 式場が東京なのでセットどうしようかしら……
こんな感じに人物像を想定してみました。
では、この佐藤さんの心に響くようなチラシにするためにどうしたらよいでしょうか?
- パートで忙しいだろうから「ネット予約できる」ことを前面に押し出していこう
- 平日も19時以降の予約を受け付けていることを明記しよう
- 学生のこどもさんがいるから「学割」で料金が安くなることをアピールしよう
- 結婚式のセットであれば早朝の来店も可能な旨、書いておかなきゃ
ということになりますよね。
何度も言いますが、誰にラブレターを書くのか……が、ハッキリしてなければラブレターの書きようがありません。
まずは「誰に対して伝えたいのか」をできる限り明確にしましょう!
そうすれば
- どんな内容にすればいいのか?
- どんな言葉を使えばいいのか?
- どんなデザインにすればいいのか?
で、迷うことがなくります。
「何を伝えるか」ではなく『誰に伝えるか』を最重要視して、しっかりとペルソナ設定することができれば、広告の効果が何倍にもなりますよ。
じんぼのまとめ
誰に対して伝えたいのか……が、なかなか定まらない時は、あなたの近くの人で想像してみてください。
これは僕もよく使います。
文中で出てきた美容室はあの美容室だし、美容室を探している佐藤さんはあの人だしね。
あとは細かいディティールを『妄想』していくだけです。
文章力は微塵も必要ありません。必要なのは『妄想力』でございます!!
なんだかんだ、最後はそこです。