返報性のルール(法則)とは?飲食店がFacebookなどのSNS発信で使えるテクニックを公開【保存版】

SNS(エスエヌエス)って言いづらいですよね……ジンボラボ 神保貴雄です。
さて、今回はSNSを使って発信している方でも「意外と知らない人が多いんじゃないかな〜」という情報についてお伝えします。
実は人間の心理を知ることで、よりたくさんの方の心を動かすSNS発信ができるようになるんです。
それはSNSからの投稿に「あるルール」を適応すると、その投稿をみた人の行動を促すことができる……ということなんです。
「行動を促すことができる」というのは……
▶︎飲食店であれば来店を促すことができます
▶︎企業であればアカウントのファンを増やすことができます
SNS上の「いいね!」やコメントだけではなく、実際に顧客と繋がるチャンスをつくれる……ということですね。
ただ、この「ルール」を使う際には非常に重要な注意点があります。
使い方を間違ってしまうと、来店してもらうどころか二度と来てもらえなくなっちゃいますし、ファンづくりどころかファンを減らしてしまうことも考えられます。
諸刃の刃ってやつですね!
ということで今回はこの「あるルール」についてと、なぜそのような働きが起こるか……の理由についてじっくり解説してきます。
初めに伝えておきますが、この「ルール」はSNSだけでなく、ビジネスの様々なシーンでも応用が効く知識となっています。
学生さんも友達の間や先生とのやりとりで使うと、あなたに有利なポジションをゲットできるようになりますので、是非最後までご覧ください。
いきなりですが、ちょっと怖い話をしてもいいでしょうか?
あのディズニーランドにまつわる、恐怖体験についてです。
ちょっと思い出して欲しいのですが……
あなたはディズニーランドに行った友人からお土産をもらったことありませんか?
一番多いのはクッキーだと思うのですが、いかがでしょう??
まさか「こんなもの要りませんは、オホホホホ」という方はいらっしゃらないと思うので、ありがたくいただくと思うんです。
で、恐ろしいのはここから。
次、あなたがディズニーランドに行った時に不思議なことが起こるわけです。
これ不思議なもので、99% 起こると言っても過言じゃないんですが。
何が起こるかと言うと……
あなたもお土産屋さんでクッキーを買っちゃうんです。
これの恐ろしいとことが「ほぼ無意識」でレジに並び買ってしまっているというところなんです。
で、帰ってきたら友人のそのクッキーをお土産として渡してしまうんです。
あー恐ろしい。笑
これが本日のテーマである「返報性のルール」と呼ばれる心理効果です。
はい次はこの返報性のルールについて説明していきます。
まず、Wikipediaから「返報性」について引用させていただきます。
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。
これってとっても身近でもよく使われていて、スーパーの試食などはまさに返報性のルールを利用した売り方と言えます。
あとは飲食店などで「おまけ」のメニューなんかを出してもらうことがありますが、あれも同じですよね。
「商法」とか「売り方」と言ってしまうと、ちょっと胡散臭くなってしまいますが……モノは使いようってことなんです。
例えば、かわいい女の子に手を笑顔で手を振られたら、ついついこちらも笑顔で手を振り返すでしょう。
少なくとも僕は満面の笑みで、ちぎれんばかりに手を振り返します!
冗談はおいておいてですね……なぜこのような心理効果が生まれるのか解説していきますね。
返報性のルールがなぜ働くのか、という心理作用はとてもシンプルに説明ができて……
受けた恩は返さなくてはならないと、誰しも幼少のころよりそのように教育されてきたから
ということなんです。
あなたも例外なく、そのように教えられたのではないでしょうか?
思った以上に「受けた恩をキチンと返す」というルールは人間社会において「当たり前」のこととして広く浸透しています。
もらった恩を返さない人は「恩知らず」などと陰口を叩かれてしまうこともある、ということですね。
みんな、そうならないために必死に恩を返そうとするわけです。
これが返報性のルールの正体です。
では、これをどのようにしてSNSからの発信に応用するかについて説明しますね。
具体的な例を出した方がわかりやすいと思いますので、飲食店がSNSから発信する場合を想定しますね。
ということで返報性のルールを理解した上での飲食店のSNS活用ということで話を進めていきます。
まず、初めに理解しておくべきポイントは……
あなたのお店の情報だけを発信していても、そこに返報性のルールはまったく働きません。
なぜなら見ている顧客からしたら、それらの投稿をみても何一つメリットがないからです。
例えば「本日のランチはこちらです!」というよう内容を写真を添えて投稿したとします。
その投稿を見て気になって、来店してもらってもメリットがあるのはお店側だけ。
全然この投稿自体は悪くないんですよ、悪く。
ただ、この投稿を毎日繰り返したところで、なんの返報性も働かないということなんですよね。
ということでここで「クーポン」などが使えるわけですが、話がややこしくなるのでまた別の機会にさせていただきます。
では具体的にどんな流れで投稿したらいいか考えてみましょう。
例えば一週間の間、1日1回投稿するとしたら僕だったらこんな感じにします。
月曜日 本日のランチと、その写真
火曜日 本日のランチの素材について
水曜日 本日のランチと、その写真
木曜日 本日のランチに添えたデザートのこだわり
金曜日 本日のランチに使った半熟卵の作り方
土曜日 週末ランチのお知らせ
日曜日 (お休み)
こんな感じですね。
注目してもらいたいのは金曜日の「半熟卵の簡単な作り方」というところですね。
ここで「返報性のルール」を発動させるわけですね。
僕も料理をつくるので、よくわかるのですが、半熟卵ってつくるの意外と難しいんですよね。
なので、お店ではどうやって作っているのか写真や文章で上手いこと説明した内容をSNSに投稿するわけですよね。
で、その投稿をみた人に「なるほど〜プロはそんな風に簡単に半熟卵をつくるんだ!」ということをお届けすることができれば、そこで心が動くわけです。
スーパーの試食で行ったらウィンナーを「おいしい!」と思ってもらった瞬間ですね。
実際にその投稿を参考に茹で卵をつくってみたら、いつもより簡単に美味しくできちゃったりしたら、ここで返報性スイッチがON!になるんす。
こんなに有益な情報をもらったのだから、一度くらいはランチを食べに行かないと……ということになるわけです。
スーパーの試食で言ったら、ウィンナーをカゴに入れちゃうわけです。
茹で卵の茹で方という情報をギブして、来店したもらうテイクが返ってくる……これが返報性のルールをSNSに応用した使い方のひとつの例ということになります。
最後にお伝えしなければいけないのが、この「返報性のルールの副作用」について。
またもやスーパーの試食を思い出してもらいたいのですが、あの販売員さんがすごくしつこかったりしたら、買う気失せません?
というかそもそも試食をしたいとも思いませんよね。
次にスーパーに行ったときに、その人が居たら完全に避けますよね。
僕なら絶対に近づきません!!
ということでSNSからの発信も一方的に無理やり、こちらが伝えたいことだけを伝え続けるだけでは嫌われてしまいます。
SNSのフォローを外されるだけならいいですが「もう二度と来店しない!」なんて人も出てくる可能性も考えられます。
ということで、見ている方にとって得だったり、楽しい気持ちになれる投稿を意識して心がけましょう。
まとめます。
返報性のルールなんてちょっと難しいワードを使いましたが、特別なものではありません。
スーパーの試食のように日常で当たり前に使われている手法です。
とは言え「返報性のルールは邪道だ!」という方もいらっしゃるかもしれません。
それならそれで全然構いませんし、使うか使わないか……は、あなた次第です。
ただ、僕が考えるになんとなくボンヤリとSNSから発信していても伝わるものも伝わりません。
せっかくやるんだったら、しっかりと人間の心理とか特性を理解した上で発信していった方が賢いのではないかと思います。
この返報性のルールはSNSからの情報発信だけに関わらず、実際に来店した際などにも応用させることができるんですね。
例えば焼肉屋さんで最後にもらう「ガム」
例えば美容室でもらう試供品の「シャンプー」
例えば銀行でもらう「ポケットティッシュ」
これも全部、返報性ということになります。
このルールを理解した上でSNS発信を考えると、また違った視点でいろいろなアイディアが出てくると思うんです。
ぜひ、あなたのビジネスや人間関係にも活かしてみてください。